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44. Season 3美里1区翔美会「対話で楽しむアート鑑賞」出前講座

公開日:2021年11月08日 最終更新日:2023年01月13日

タイトル 44. Season 3 美里1区翔美会「対話で楽しむアート鑑賞」出前講座

詳細

2021年10月17日(日) 10時30から12時
美里1区区民会館 1階にて「対話で楽しむアート鑑賞会」を行いました。

「美里1区翔美会」の会合にあわせて開催の依頼をいただきました。
参加者 11名
昨年に引き続き2度目の開催です。

内容は
アートフレンドと豊田市美術館の紹介動画をご覧いただき、美術館の所蔵品で有る岸田劉生《代々木附近》の1点トーク、とその解説を行いました。

○対話による鑑賞
まずは「岸田劉生を知っていますか?」の質問に約3分の1の方がご存じでした(上記画像は当館所蔵の自画像)

続いて、《代々木附近》作品の中に見えるものを一か所見つけて頂きました。
※多数の人が白い壁の部分に注目
・壁の一部が途切れてもんがあるようだ。
・全体に暗い中で白い壁が目立つ
※東京、上野でこれとよく似た作品を見かけた。
※上部の一本の樹木と電線の縦の線が全体の作品を引き締めている。

・重要文化財《道路と土手と塀(切通之写生)》(上記画像)と同じ場所を風景画として描いている作品が、豊田市美術館の所蔵品で有ることに驚いたという感想がありました。

・劉生の父親岸田吟香が挙母藩出身で、豊田市にゆかりのある人物で有ることも紹介。

・美術館所蔵の自画像を描いた年に妻の繁さんと結婚、翌年麗子が生まれる。

・《麗子像》で知られている岸田劉生、麗子像は50点ほどある、《麗子5歳の像》が最初の像、国立近代美術館所蔵
・美術の教科書に載ってよく知られている着物姿の《麗子微笑》国立博物館所蔵、重要文化財
・上記画像は当館所蔵の《麗子洋装の図》

○作家やその家族についての解説
・父吟香は挙母藩の領地である岡山県久米郡美咲町生まれ(現在のみさきちょう)、2年程挙母藩に留まり、その後江戸へ、江戸でアメリカ人医師、キリスト教の布教で日本に来ていたヘボン氏と親しくなり、目薬の作り方を習い、日本人として初めて販売、ヘボン式英和辞典、和英辞典の作成に協力。
・新聞記者として東南アジアに赴く。青天をつけの渋沢栄一のような実業家。
・足助の重要保存地区内にある田口家に灯油の販売を委託している。
・目薬の販売で成功し東京銀座に店を構える、岸田劉生は銀座で生まれる。

・麗子も画家になり48才で亡くなる、父との9才頃の作品を描いている(上記画像)

・孫の夏子さんも画家、同じように絵を描いている。

・劉生は、画家として絵を描き続け、麗子にも影響を与えたことに価値があったと褒めている。(自著「図画教育論」)

・鑑賞終了後、吟香さんと同じ岡山県の美咲町出身の参加者がみえて、
「子どもの頃に記念碑を見た、よく分からなかったが今日知ることができて良かった。吟香記念館があり、町おこしとして観光に力を入れており、名産の鶏肉は豊田市でも販売している」
年に一度は帰省するので今日の話をしたいと、豊田市とのつながりをアート鑑賞をとおして身近に感じてくださいました。

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