87.県内唯一の丹下健三氏設計「墨会館」見学 ✖ 谷口吉生氏設計「豊田市美術館」紹介ツアー開催
公開日:2024年07月18日 最終更新日:2024年08月15日
2024.7/14(日)13:30~15:00 一宮市「墨会館」へ、「アートフレンド」初めての市外ツアーを行いました。
参加者は「アートフレンド」出前講座のリピーターさん6名+1名 スタッフ4名 墨会館メンバー2名 計13名
公共交通機関を利用して移動、往復約2時間30分の車中では愉しいおしゃべりが尽きず、アッと言う間のタイム感覚。
70才以上の方が多く86才の方も、「フレイル予防」にもなり年齢を感じさせない足取りでプチ旅行を楽しみました。
豊田市美術館の作品ガイドボランティアは現在45名、内半数以上は豊田市外の方で豊田市美術館ファンの方が多く
中には「アートフレンド」の様に、居住地域で地元の文化芸術を紹介している建物ガイドのメンバーがみえます。
今回はその建物、一宮市の文化遺産・丹下健三氏設計の「墨会館」へ、エールとフレイル予防を兼ねた見学ツアーです。
・「墨会館」は1952年繊維事業「艶金」の墨敏夫社長が依頼、1957年艶金興業の本社として竣工。
2012年登録無形文化財の登録を経て一宮市が取得。 現在、事務棟は小信中島公民館として地域交流拠点となっている。
・写真左「中庭と事務棟」芝生の庭は園遊会にも使われ多くの人が集った。事務棟の2階は居住スペースになっている。
・写真中「集会室」スクリーン、開閉できるパテーションの壁と天井際のスリット採光の説明を演台に座って聞く。
丹下氏の初期の特徴である、柱と梁はコンクリートのままで、杉の化粧型枠の木目、節の跡が綺麗に出ている。
・写真右「集会室前通路、入口」正面は信楽焼の陶板が貼られアイストップの効果になっている。
・写真左「玄関」入り口は車寄せになっており、中庭と格子状のテラコッタグリル(陶製のブロック)で仕切る。
・写真中「事務棟(小信中島公民館)」2階のホールには天童木工のテーブルと椅子、座り心地が良く現在も販売されている。
・写真右「2階テラス」庇は斜めに見えるが平行、片持ち梁の幅が先端へ細くなって錯覚。雨水が内側に流れないように細やかな工夫も。
室内は木材を用いた床の間風の作り付け家具、中庭に面したサッシに雪見障子風など和のしつらえが随所にみられる。等々ツアーは続く。
参加者の興味は尽きず質問攻めで予定時間をオーバー、豊田市美術館の紹介を資料で「開催中のエッシャー展」のチラシを配布しPRを行う。
谷口吉生氏はハーバード大学から帰国後の1964年から1972年、丹下健三建築設計研究所に勤務している。
豊田市の宝「豊田市美術館」✖一宮市の宝「墨会館」を大いに楽しむ!